CTとMRIについて

   左はCTで撮った頭の断面です。CTは放射線を色々な角度からあてて、写真を撮ります。骨と出血の描出にMRIより優れていますが、細かいところは見えずらいため小さい腫瘍や梗塞はMRIより判りずらいです。
   頭の症状があり、脳の病気が疑われた時はまずCTを撮ります。その理由は一番緊急性があるのは脳の出血だからです。例えば、「頭痛でMRIを行って、正常なので帰宅。翌日昏睡で発見。結局診断はくも膜下出血で2度目の出血で昏睡に陥ったもの。最初にCTを撮っていれば、2度目の出血は防げた可能性が高い。」といった症例は結構今でもあります。
   当院ではCTの依頼をつくし野病院(車3分、徒歩10分)や秀和会クリニック(車10分、徒歩25分)にお願いしています。そして写真の読影は当院で責任を持って行います。当院において午前の部は10時30分まで、午後の部は4時までに診察できればその日に診断がつけられます。

   左はMRIで撮った頭の断面です。CTよりも細かく判り、1ミリ単位で腫瘍や梗塞の診断がつけられます。又、CTと違って、放射線被爆の心配がありません。かわりにMRIでは強い磁石を用いて、写真を撮ります(従って本当は「撮影」といわず「撮像」といいます)。
   欠点としてはCTよりも検査に時間がかかる事で、狭いところに奥深く体が入っていくので、閉所恐怖症の方には辛い検査ですね。又、体内に金属が入っている方は画像が乱れたり、検査自体ができなかったりします。特に心臓ペースメーカーが入っている方は絶対にできません。刺青のある方はその部分が熱くなったり、ひどいと火傷を負います。
   検査はCT同様他院で行いますが、脳梗塞が疑われる場合を除けば緊急性がないので、予約になります。無論読影は当院で責任を持って行います。